旅と言っても、部活動の遠征や全国大会で行ったことだが、ボクにとっては見聞を広めるための重要な旅になった。
そこで気付いたことは、日本の山の多さである。
ボクは山に囲まれた田舎者だから都会というのはきっと山とは無縁の場所なのだろうと勝手に決め付けていた。
しかし、2008年に東京へ行った際も少し高いところからなら遠くの山が見えるし、今年行った長野県も奈良県も山に囲まれていた内陸である。
そこで感じ取ったのは、きっと日本が成り立つ上で「山」と言うのは決して無視できないだろうということだった。
それは思想史とか宗教史からそう考えたのではなく、特急や新幹線に乗ると必ず山を通る。
そのときにいくら都会生まれの都会人でも車窓から見る山の風景には何か思わずにはいられないだろう、ということに気付いたからである。
山と都会が決して切り離されたものではないことには旅の途中に気がついたが、今気付いたのは山と都市の距離である。
江戸時代は平城の時代であり、平野に街があり、街の真ん中に城があり、街というのがどこに行っても文化、政治の中心となった。
となると、行けないわけではないが山というのは遠く、都市とはまた別の世界であるという意識が生まれても不思議ではない。
そういう意識というのはいまでも十分、日本の成り立ちを支えているのではないだろうか。

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