2009年10月12日月曜日

獅子を夢見る仔獅子

実は幼稚園の思い出アルバムに、ボクは将来なりたいものを「ライオン」と書き、絵を添えて、「ライオンになったら岩場で寝そべりたい」などという文章を残している。
それは、小学生、中学生のころには耐えがたいことで、同じく卒園していった子の全てのアルバムを燃やしたいと思っていた。
しかし、先日ふとそのことを思い出していた。
そしたら、「あの時、本当に夢を描いていたのはボクだけだった」そんな気がしてきた。
そんなに子どもの数は多くなかったから他の子のも少しは覚えているが、たいていの子は女の子ならケーキ屋さんやペットショップ、男の子なら自動車屋さんや野球選手、おもちゃ屋さんと書いていた。
しかし、彼らは本当にそれになりたかったのか。
ただ、書くべきことと割り切っていたのではないか、ボクは本気でライオンになりたかった。
ボクは正直、現時点でなりたいものなど特になく、ただこの田舎でのんびり過ごしたいぐらいに考えている。
その意味ではあの時と変わらない。
別にライオンだからといって何かを殺したいなどという恐ろしい考えはなかった。
ただ、雄々しき獣がのんびりと余裕の表情で過ごしている様子にはいつも憧れがあった。
社会から決別したいわけではなかった。
かといって、社会にどっぷり浸かりたいわけでもなかった。
力も欲しかった。
力はあるが力を出さない、そんな余裕が欲しかったのだろう。
そもそもそういう夢はのんびり屋のボクには合っていた。
しかしまた、激しい気性を隠していたボクにも合っていた。
そして、それはいまカントリージェントルマンの形で憧れとなっている。

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